まばたき
2008年 06月 10日
雨模様の日は映画がいい!!
休みの昨日、家の近くにある「映画館」に行った。
この「映画館」は廃館になる時に、有志の募金で存続した。
103年経つ歴史がある劇場で、我が幼少の頃に
初めて映画を見に行った懐かしい場所でもある。
地元で観なくなって何年経つのか、
自主上映を始めたと聞き、いつか行こうと思っていて
やっと実現した。
中に入ると椅子の数は減らして、ゆったりとした感じで、
壁には募金をした人の名前が木札に書かれている。
選びぬいた感じの上映スケジュールが出ていたが
観たい映画が続く。いいぞ!
今回観たのは「潜水服は蝶の夢を見る」
前身麻痺になった「エル」の編集長が
20万回のまばたきで自伝小説を書いた実話。
片目のまぶたしか動く手段を持たないのだが、周りの人の
理解と協力で(アルファベットを読み上げ、まぶたが動いた
一字を記していく)、書き上げていく。
まるで潜水服の中の様に身動きできず、言葉も通じない、
空気の管が頼りの狭い生命空間の様に、
でも、唯一のコミニュケーション手段で夢を成し遂げる。
フランス映画の淡々とした描写がいいな、
カメラの動きが作者の目になり、静かな海の景色を追う。
映像も淡色でいい!!
帰りに、館内を観て回ったが、子供の頃のままだ
こんなに低かったかなと思うトイレの入り口、
梁がむき出しの天井、
小さな映写室。
良い映画に、懐かしい館内、
いい一日だった。
by y_kmsm
| 2008-06-10 15:12
| 映画